【判例】東芝うつ病事件の最高裁判決文が公開されました。

2014-03-30

今回の判決の争点は、労働者が過重労働によってうつ病を発症し、増悪させた場合の損害賠償額を定めるにあたって、労働者が神経科への通院状況等、自分自身の精神の健康に関する情報を企業に対して申告しなかったことを理由に過失相殺できるかどうかという点です。結論として、裁判所は、「民法418条又は第722条2項の規定による過失相殺をすることはできないというべきである。」とし、審理を東京高裁に差し戻しました。

また、「使用者は、必ずしも労働者からの申告がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っているところ、上記のように労働者にとって過重な業務が続く中でその体調の悪化が看取される場合には、上記のような情報については労働者本人からの積極的な申告が期待し難いことを前提とした上で、必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要があるものというべきである。」としています。

今回の判決は、企業側にとって大変厳しい内容となっています。ストレスチェック(メンタルチェック)法案が今国会に提出されていますが、今後は、メンタル不全で体調不良を訴えた従業員に対して、企業が積極的な対応を取ることが求められるように感じます。

判決文は、こちらでご覧になれます。

 

Copyright(c) 社会保険労務士法人オスピス All Rights Reserved.